今月は社員の副業についてのお話しです。3月11日の経済財政諮問会議で、社員の
副業促進などによる働き方改革の実現に向けて、副業を想定した労働関連のルール
改定に関する提言が行われました。現在は同一企業に週20時間以上働かないと雇用
保険に加入できませんが、この規定を変えて複数の会社で働いた合計が週20時間に
なれば加入できるような内容で、政府が社員の副業を奨励し始めたとも言えます。
積極的に副業を促進するために、経団連などを通じて就業規定の見直しを企業側に
働きかけ、5月にまとめる一億総活躍国民会議に副業の奨励を盛り込む方向です。

ロート製薬では4月から副業・兼業を社員に認める制度をスタートするとの発表が
ありました。主に平日の就業時間後や休日で、収入も認めるそうで、管理職を含む
全社員が対象です。導入の理由は地域活性化や環境保全など社会貢献につながり、
社員にとっては活動の幅が広がり、通常業務や研修で得られない気づきや刺激が
得られるとの事です。

外資系企業ではそれほど珍しい事ではありませんでしたが、副業や兼業は一部を
除く大半の日本企業はこれまで社員の副業を認めてはいませんでした。法律で禁止
されている公務員を除き、民間企業では副業や兼業を社内規定で禁止しています。
その理由は本業がおろそかになったり情報流出の危険性など様々です。ところが
実質賃金の低下などもあり、ブログなどに広告を掲載して成果に応じて報酬を得る
アフィリエイト(注)をする人が増えています。

社員や企業にとって、これまでの働き方への考えが少しづつ変わり始めています。
終身雇用や年功序列が成り立って退職金や老後の年金に頼れていた時代には、特に
副業する必要はあまり無かったと言えますが、社員は自力で何とか生きる力を養う
必要があります。今後は労働力人口が減少するので、企業にとっても何とか人材の
流出を防ぎ、優秀な社員には多方面で活躍して社会貢献してもらおうという考えが
広がる可能性もあります。

(注)アフィリエイト:成功報酬型広告
ある広告媒体のウェブサイトに設置された広告によってウェブサイトの閲覧者が
広告主の商品あるいはサービス等を購入し、生じた利益に応じて広告媒体に成功
報酬を与える一連の形態。(ウィキペディアより抜粋)

内閣府:「経済財政諮問会議」
http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/index.html
日本経済新聞:「ロート製薬、副業制度を導入 4月から開始」
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ24I66_U6A220C1TJC000/